満腹中枢
肥満の方は、よく“満腹感”を感じないと言います。
僕にはあんまりピンときませんが、これはなった人にしか分からな
でも、満腹を感じる仕組みを知ると、そういう事かなと推測はでき
ここには摂食行動を司る部分があります。
視床下部外側野が刺激されると摂食行動を促進するので、摂食中枢
また、視床下部腹内側野は逆に、刺激されると摂食行動を抑制する
これら視床下部の外側野と腹内側野は、それぞれどうやって刺激さ
視床下部が刺激されるのは、主に二つの場合があります。
一つ目は、血糖値です。
血糖値は空腹時には80~90mg/
側野が刺激されて空腹感を感じます。
逆に血糖値が140~150mg/
これが、血糖値による食欲のコントロールです。
二つ目は胃壁の伸縮です。
食べ物が胃に入り、胃壁が伸長されると副交感神経が刺激され、副
そして胃で食べ物が消化され、腸に送られて胃壁が収縮すると交感
これが、胃壁の伸縮による食欲のコントロールです。
この、食欲のコントロールの仕組みが基本になりますから、しっか
次に、毎度おなじみ低血糖症と食欲の関係についてみていきましょ
以前の投稿で、肥満は低血糖症の一症状に過ぎないのだから、低血
その理由を書いていきますね。
まず、糖質過多の食事をすると、急速に血糖値が上昇します。
そして上がりすぎた血糖値を下げるために、インスリンが過剰に分
インスリンは血糖値を強力に下げるホルモンですから、低血糖症に
このとき、視床下部外側野は食後にもかかわらず、低血糖状態を感
このため、胃に食べ物が入っているにもかかわらず、空腹感を感じ
この時の空腹感というのは、おなかいっぱい食べたい!というより
これは、低下した血糖値をすぐに上げようとする脳の欲求と考えら
ですので、低血糖症になると、食後であってもいつでも甘い物を欲
また、低血糖症になると下がりすぎた血糖値を上げるために各種ホ
この内カテコールアミンの一つであるアドレナリンは、肝臓でのグ
胃壁の伸縮のところでも書いたとおり、交感神経は視床下部外側野
このため、空腹でないにもかかわらず、空腹感を感じてしまうので
空腹でないのに空腹を感じ、さらに食べ物を胃に詰め込む。
そしての食べ物や飲み物にまた、糖質が過剰に含まれていたら…
そりゃあ、満腹中枢だって壊れちゃいますよね。
満腹中枢が壊れ、過食に走れば肥満になります。
肥満を気にして無理に摂食行動を抑えようとすれば、拒食症になり
実はこれらはどちらも、糖質の過剰摂取による低血糖症が引き起こ
というわけで糖質、特に砂糖や異性化糖、精製された穀物の摂取を控えることで、満腹中枢の働きが正常化すれば、過度の食欲も収まり、自然と均整のとれた体になっていくんです。
投稿日:2013年4月30日 カテゴリー:予防歯科, 院長ブログ