医療法人社団楡樹会 稲毛エルム歯科クリニック

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不正咬合発症のメカニズム

物事には何事も原因があって、結果があります。歯並び・咬み合わせの異常を不正咬合といいますが、不正咬合と一口に言っても、歯並びのガタガタや出っ歯、受け口、空きっ歯などなど、実に様々な不正咬合が存在します。不正咬合の状態が様々なように、不正咬合の原因もまた様々なのですが、不正咬合のほぼ全ては遺伝ではありません。不正咬合は環境要因によって起こるものですから、ちゃんと予防法は存在します。

そもそもたびたび例に出す先住民族には、むし歯や歯周病のみならず、不正咬合もまた存在しません。そして人類の歴史的にも食料生産開始前の狩猟・採集・漁労で生活していた頃の人類にもまた、不正咬合はみられません。ですから不正咬合もまた、プライス博士のいう退化病の一症状であるといえます。

では実際の不正咬合発症のメカニズムを説明していきましょう。まず日本人に圧倒的に多い不正咬合は、叢生(前歯のガタガタ)です。このタイプの不正咬合は、上あごの横幅の骨の成長が不足するために起こってきます。上あごの骨は横幅、深さ、高さの順で成長していきますが、横幅の成長は上あごの骨のなかで最も早期に成長が完了します。これは上あごの骨が頭の骨(脳頭蓋)とくっついているために、そうなります。

人間は出産後、まず脳が大きく成長します。そして脳は6歳くらいでほぼ成人と同じ大きさになります。脳を包んでいる脳頭蓋もまた、脳と一緒に成長しますから、6歳くらいで成人とほぼ同じ大きさまで成長します。上あごの骨は脳頭蓋とくっついているために、上あごの骨の横幅の成長もまた、6歳くらいで成人の大きさの9割がたの成長が終わってしまいます。ですから6歳の段階で上あごの横幅の成長が不足している場合、今後の自然な成長はほぼ期待できません。

そして上あごの横幅の成長には鼻中隔軟骨の成長が密接に関係しています。鼻中隔軟骨の成長には色々な要素が関係していますが、特に鉄欠乏があると鼻中隔軟骨の形成が阻害されてしまう為に、上あごの横幅の成長が不足してしまいます。鼻中隔軟骨が上顎骨の成長に与える影響を考えるとき、犬が良い例となります。ほとんどのテリアやブルドックは、軟骨無形成症(achondroplasia)の遺伝子を持っています。このため、あの独特のくしゃっとした顔立ちになるのです。これは、鼻中隔軟骨の形成不全によって起こります。

軟骨の成長に鉄は特に必要なミネラルでありますが、人間は鉄の吸収が難しく、大人の成熟した消化管であっても30%を超えて体内に取り込むことは出来ません。そして、消化管が未発達である6歳までは、特に鉄を食事から取り込むことが困難です。ですから6歳までの鼻中隔軟骨の形成に必要な鉄は、妊娠中の母体から十分にもらって生まれてくる必要があるのです。

ですから不正咬合の予防には、妊娠前及び妊娠中の母体の栄養状態が密接に関係しており、特に母体の貯蔵鉄が十分に蓄えられている必要があるのです。もちろん鉄だけでなく、他の栄養素もまた十分に蓄えておく必要がありますが、特に鉄は貯蔵が難しく、また欠乏状態から十分な量を取り込むのに時間がかかる栄養素なのです。

母親が鉄欠乏の状態で妊娠、出産してしまってからでは、不正咬合を予防することは甚だ難しくなってしまいます。にもかかわらず子供の歯並び・咬み合わせの相談は、残念ながら出産後しばらく経ってからと相場が決まっています。出産後からではできることは非常に限られてしまいますが、打つ手だてが無いわけではありません。

前歯のガタガタは、上あごの横幅の成長不足によって起こり、上あごの横幅の成長は6歳で9割がた終わってしまいます。ですから将来の歯並び・咬み合わせがどうなるかは、6歳時点での歯並び・咬み合わせでほぼ推測することができます。この時点で上あごの横幅の成長不足が認められたなら、これ以上様子を見ていても、自然に良くなることは決してありません。ですからもし歯医者で6歳以降の子供の歯並び・咬み合わせを相談して、「永久歯に生え変わるまで様子見ましょう」なんて言われたとしたら、その歯医者はヤブか詐欺師です。そういう歯医者には決して関わらないようにして下さい。

そして上あごの横幅の成長不足が6歳以降で認められたなら、速やかに上あごの横幅の成長を引き出す治療、すなわち予防矯正を始める必要があります。これはいわゆる上顎の拡大といわれる治療法で、予防矯正の最も基本となる治療です。年齢や永久歯の生え変わりの状態によって装置は様々ありますが、皆上あごの骨を拡大するという点では同じです。

むし歯や歯周病と同じく、不正咬合もまた早期発見・早期治療が非常に重要です。それでも予防可能であるのなら、何より優先すべきであるのは予防であることは言うまでもありませんね

投稿日:2013年10月19日  カテゴリー:矯正歯科, 院長ブログ

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