僕は著書でも書いた通り、むし歯、歯周病、不正咬合などの口腔疾患（お口の中の病気）は、全身的な問題の、お口の中に現れた一部の症状に過ぎないと考えています。ですから、お口の中の病気の治療だけでは完全な片手落ちであり、全身的な問題からきちんと対処されなければならないと考えています。

当クリニックでは全身的な問題を診察するために、「予防歯科精密検査」を行っています。この予防歯科精密検査によって詳細な食生活調査や生活習慣調査、全身的な栄養状態や免疫状態を確認し、問題点を見つけて改善するための方法を指導しています。これによって全身的な問題の改善が図られて、はじめて歯科治療もまた真に意味のある治療となるのです。

また当クリニックでは、一人のドクターが患者さんのお口の中の状態の管理のみならず、全身的な状態の管理もまた、行うべきと考えています。ですから全身状態を診断するドクターと、歯科治療を行うドクターは、同一人物でなければならないと考え、実践しています。

また、歯科治療においても、患者さんにとって必要な治療を診査・診断し、かつ実際に治療を行うドクターは、同一人物でなければならないと考え、実践しています。例えばむし歯の治療、歯の根の治療、被せ物の治療、矯正治療、インプラント治療、親知らずの抜歯など、これら治療が必要であると診断された患者さんには、同一のドクターがこれら治療をすべて受け持たねばならないと考え、実践しています。なぜならば、患者さんを全身的な、包括的な立場から、総合的に診査・診断したドクターでなければ、包括的な治療を計画し、実践することができないと考えるからです。