医療法人社団楡樹会 稲毛エルム歯科クリニック

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腸カンジダとは


以前も何度か書いていますが、今日は腸カンジダという病気について書こうと思います。

カンジダ症というのは、カンジダ菌が異常増殖することで、様々な病気を引き起こすことを指します。カンジダ菌というのはどこにでもいるありふれた菌(常在菌)であり、イースト菌の一種です。イースト菌は真菌といって、病気を引き起こす細菌とは別の種であり、真菌はカビの仲間です。

イースト菌といえばパンを膨らますための菌として知られています。お家でパンを焼いたことがある人なら知っていると思いますが、パンを焼くときに、甘い菓子パンでなくても生地にイースト菌と一緒に砂糖を入れます。なぜ砂糖を入れるのかというと、イースト菌は砂糖が大好物であり、砂糖を栄養にしてどんどん繁殖するからです。イースト菌は砂糖をエサに繁殖する時に、二酸化炭素とアルコールを作ります。これによってパンがふんわりと膨らむのです。

イースト菌は砂糖があるところでは、他の菌よりも優先的に繁殖します。そして繁殖する時に自分以外の菌が繁殖できないように、他の菌の繁殖を阻害する物質を分泌します。この物質が、人間の体の粘膜に作用すると、炎症を起こします。人間の腸(特に小腸)でカンジダ菌が異常増殖することで小腸粘膜に炎症が起こることを、腸カンジダといいます。

小腸には元々誰の体にも、多少はカンジダ菌が住んでいます。しかし通常はビフィズス菌や乳酸菌のような腸内細菌がたくさん住んでいるので、カンジダ菌は増殖できません。しかしカンジダ菌の大好物の砂糖や甘い物を普段からたくさん摂るような生活をしていると、カンジダ菌が異常増殖してしまいます。カンジダ菌の出す物質は小腸粘膜に炎症を引き起こし、またカンジダ菌の増殖によって人間の健康にとって重要な役割を果たしてくれているビフィズス菌や乳酸菌が住めなくなってしまいます。

全身の皮膚と人間の消化器官の粘膜とは全てひとつながりになっていて、外界とつながっています。皮膚に特定の原因(うるしに触ったなど)が無いにもかかわらず、皮膚に炎症が起こることがあります。アトピー性皮膚炎やにきび、乾癬などです。皮膚疾患が起こると、人は自分の目に見える部分の疾患のみを治そうと考えます。皮膚科で薬をもらってきて、炎症のある皮膚に薬を塗ります。しかし、それではほとんどの慢性的な皮膚疾患は治りません。

なぜなら、そもそもの炎症の原因は、人間の目では直接見ることのできないところ、すなわち腸粘膜にあるからです。小腸の粘膜に慢性炎症が起こると、多くの場合小腸だけでなく全身の皮膚や粘膜にも症状が出ます。目に見える皮膚の症状だけが治ったとしても、病気の根本原因である腸管粘膜の炎症が放置されていれば、簡単にまた再発し、増悪していく事でしょう。

この、腸管粘膜の慢性炎症を、最近では「リーキーガット症候群」と呼んでいます。原因不明の難病の多くも、突き詰めてみれば何のことは無い、砂糖の摂り過ぎで腸カンジダになっているだけというのが意外と多いのです。こういう事実を知ってもらえれば、砂糖を摂らないことが単にむし歯の予防になるというだけでなく、人間本来の健康を維持していく上で極めて重要であるということに気づいてもらえることでしょう。


投稿日:2016年9月27日  カテゴリー:予防歯科, 院長ブログ

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