自己体験
僕が今の食事指導に至ったきっかけは、自分が潰瘍性大腸炎になってしまったから。当初は玄米菜食を行い、牛肉は3年間全く口にしないで過ごしました。しかし改善するどころか悪化していき、急性増悪で死にかけました。
その後オーソモレキュラーと出会い、またプライス博士の著書を知り読みました。オーソモレキュラーの食事指導である糖質制限とプライス博士の本にある先住民族の伝統食の食事の内容が奇妙にもほぼ一致していたことで、糖質制限の正しさを確信し、自分で実践することにしました。
糖質制限はその後、先住民食へと変化しましたが、基本的なコンセプトは同じです。先住民食によって体調はどんどんと良くなり、潰瘍性大腸炎が完治したばかりか、皮膚の発疹も消え、風邪も引かなくなり、体型は最適化され、花粉症も治ってしまいました。先住民食の素晴らしさを身を持って実感することによって、予防歯科専門クリニックを立ち上げる自信がつきました。
先住民食に今では自信を持っているのですが、それでも調べることはやめていません。より良い食生活を求め、日夜勉強に勤しんでいます。それとともに、いつも考えるのは、「もしも玄米菜食やマクロビのような食生活で潰瘍性大腸炎が完治したり、体調が良くなったりしたのならば、それでも今のような活動を行っていたか?」ということです。
きっと玄米菜食で体調が良くなったのならば、玄米菜食を続けていたでしょうし、予防歯科も玄米菜食中心で考えていたかもしれません。しかし、食と健康や病気に関する情報を集めれば、必ず矛盾にぶち当たることでしょう。その時に、自分は自分に健康を与えてくれた玄米菜食を否定できるだろうか?と考えずにはいられません。
幸い、僕に東城百合子を教えてくれた親をはじめ、自分の周りで玄米菜食で健康そうな人がいないので、そのような悩みを持つことはありませんでした。しかしやはり、自分が一度信じたものを否定するということが、果たしてできるだろうか?と、いつも自問自答しています。もし自分が今まで信じてきたものが間違っていると分かったのなら、躊躇なく考えを改めたいと思っていますが、そこはやはり僕も人間ですから、そうできるかどうかはその時になってみないと分かりません。
それでも自分のちっぽけなプライドにこだわって、物事の本質を見失わないようにしたいと思っています。これからの人生も、自分の変化を楽しんで行けたなら、まだまだ面白いことがたくさんあるだろうって思いますから。
投稿日:2017年5月12日 カテゴリー:予防歯科, 院長ブログ