医者は何のために働いているのか?と問えば、多くの医者は「患者のため」と答えるでし
ょう。これほど欺瞞に満ちた答えはありませんね。医者だってボランティアでやってるわ
けではないのですから、「お金のため」に決まってるでしょ。無論、歯医者もしかりです
。
医者はお金のために働いています。ならば、お金をくれる人のために働いているということにもなりますよね。お金は患者が払っているって!?いえいえ、日本の保険医療制度では、患者が払うお金はせいぜい3割でしかなく、7割は支払基金が支払っています。老人や子どもは、もっと自己負担が少なくなっています。
じゃあ、医者は支払基金のために働いているのかといえば、これは半分正解ですが、半分はそうではありません。支払基金は日本の保険医療制度に則って運営されていますから、医者は日本の保険医療制度と共存共栄の関係を持っているといえます。日本の保険医療制度が発展、繁栄していくためにはどうすれば良いでしょう?それは、世の中に病人が増えれば良いのです。
ということは、医者の利益は病人が増えることによってもたらされるといえます。そうであるならば、世の中に病人を作り出したり、医療のニーズを高める人たちもまた、医者に利益を運んでくれる人ということになります。
環境が汚染されればされるほど、病人は増えます。ですから、公害をまき散らす産業や、農薬をまき散らす農業などは、医者にとってはありがたい存在です。家畜を狭いところに閉じ込め、集約的に生産している工場的畜産などもまた、土壌や河川を深刻に汚染しますから、医者にとっては良い存在でしょう。
医者が治療に用いる医薬品と、土壌や水源、大気を汚染している農薬などの化学薬品は、元々同じ石油化学産業から生まれたものです。石油化学産業の発展こそが、医者の利益の源であり、また医薬品のさらなる売り上げにつながるのです。そしてまた、患者に投与した医薬品が、次なる疾患の原因となれば、これはもう言うことありません。
結局経済の原理が支配する世の中では、お金が全ての行動を規定するのです。その流れの中では、人の健康など一文の金にもならないのですから、そんなもののために誰が働いてくれるというのでしょうか。医者に期待するのは、とんだお門違いですよ。