医療法人社団楡樹会 稲毛エルム歯科クリニック

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宗教と進化④


ダーウィンが進化論のアイデアを、一からすべて考え出したわけではありません。彼の前の科学者、研究者もまた、進化論につながる発見や仮説を積み重ねてきました。アイザック・ニュートン(1642~1727)がロバート・フックに出した有名な手紙の一節に、「私にほかの人たちよりも遠くが見えたとするなら、それは巨人たちの肩に立っているからだ」というのがあります。ダーウィンもまた、偉大な先人の研究者たちの肩に立って、進化論を見出したのでした。

ダーウィンは進化論を、「人為選択」の話から始めます。人為選択とは、例えば家畜とか栽培植物などでみられる現象です。牛乳を採るために飼われているメス牛は、よりたくさんの乳を出す牛が好まれます。したがって、よりたくさん乳を出す牛は集められ、交配させ、その子孫をより多く残すように人為的に操作されます。そうして生まれたメス牛の中で、よりたくさんの乳を出す牛がまた選ばれ、交配させ、を繰り返すと、何代も後のメス牛は、原種のメス牛よりも、はるかに多くの乳を出すことができるようになります。

この人為選択という行為が、品種改良を可能にしてきました。しかし、人為選択では種の壁は越えられず、ヒツジやヤギが牛を生むことは決して無く、小麦をいくら品種改良しても、米になることはありえないと考えられてもいました。

ダーウィンは考えます。人為選択によって種の性質が変化するのならば、種の性質は固定されたものでは無いはずだ、と。そして、ビーグル号での世界旅行で寄ったガラパゴス諸島のチャタム島での観察で、ダーウィンはある確信を持ちました。それは、人間が種の性質を人為選択(選択交配)によって変化させてきたように、自然界の全ての生き物もまた、選択交配されてきたのだと。ただし、選択交配したのは人間ではなく、自然であると。

ダーウィンはこれを、「自然選択(自然淘汰)」と呼びました。そして生命の誕生からの長い長い歴史の中で、常に生物は自然選択され、変化し続けてきたのだと考えました。そしてその長い歴史の中で、種をも超えて生命体は変化してきたのだと考えました。これが「進化論」の本質です。

例えばインパラは、ライオンなどの捕食動物から逃れるために、足が速くなるように進化してきました。しかし、ライオンもまた、足の速いインパラを捕らえるように、足が速くなる進化をしました。足が遅いインパラはライオンに食べられてしまいますし、足の遅いライオンは獲物を捕らえることが出来ずに餓死していったでしょう。このように、人間が選択交配しなくても、自然は勝手に種の性質を変化させ続けます。変化できない生き物は生き残ることが出来ず、淘汰されていきます。これがダーウィンが考えた、自然選択の考え方です。

進化論と宗教は、まるで天動説と地動説くらいに全く相容れない考え方であり、そのバランスなんていうものも存在しない考え方です。その理由を知るために、次回は進化論をもっと掘り下げて考えてみましょう。


投稿日:2018年1月15日  カテゴリー:ブログ, 院長ブログ

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