あいも変わらず巷では、ダイエットの話題に事欠きません。カロリー制限をして体重を減
らすやり方は、栄養欠乏が進行し、やつれるだけであり、危険なだけでなく必ずリバウン
ドしてしまいます。本来は栄養欠乏を改善することで、体型は自然と最適な状態へと変化
しますから、栄養欠乏で痩せることは避けるべきです。
しかしその、栄養欠乏で痩せるという食事法の元祖とも呼べる食事法があります。それは、マクロビオティック(玄米菜食)です。
この食事法は、糖質の塊である米を、玄米の形で摂取することをベースとしています。そうなると、糖質過多の食事法ですから、当然太ると思われることでしょう。しかし、糖質過多にもかかわらず太らないように、この食事法にはカラクリがあります。
この食事法では、肉や魚介類、卵、乳製品などの栄養豊富な動物性食品を極端に制限します。そして栄養に乏しい野菜を中心に摂取するよう勧めます。こうすることで、極度の栄養欠乏状態となり、糖質過多にもかかわらず太れなくなります。
しかもそれだけではありません。一日一食を推奨したり、腹八分目や七分目を求めたり、定期的に断食したりと、徹底的に栄養欠乏となるように仕向けます。こうしてこの食事法を実践している人はみな、痩せてやつれていき、肉体も精神も退化していきます。
戦前の一時期ブームとなったマクロビオティックですが、栄養学の元祖である佐伯矩が正しい栄養学の知識を説いて玄米食の危険性を訴えたり、またマクロビ実践者に健康被害や死者が続出したために下火となっていきました。しかし戦後、アメリカ経由で日本にマクロビオティックが再上陸したり、東城百合子という人物が佐伯矩を否定し、玄米菜食を広めたために、現在でもこの食事法は生き続けています。
太っていることを気にして、安易にただ単に体重だけを減らそうとすると、このようなペテンな食事法に引っかかってしまいます。賢明な皆様においては、医療界や製薬業界の利益のために故意に広められたこのようなウソの食事法に騙されることの無いよう、正しい知識を持ちましょう。