医療法人社団楡樹会 稲毛エルム歯科クリニック

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ミルクと鉄


哺乳類においては生まれたばかりの子どもは、お母さんのおっぱいから乳を飲んで大きくなります。牛乳は牛の赤ちゃんにとって完全食であり、ヒトの母乳はヒトの赤ちゃんにとって完全食です。

例えば牛乳には固形分12.3%のうち、脂質が3.8%、タンパク質が3.0%、糖質が4.4%とバランス良く含まれています。他にも各種ビタミン類やミネラルなどもまた、バランス良く含まれています。人がオーロックスを家畜化し、牛乳を利用するようになったのは偶然ではなく、牛乳の高い栄養価ゆえの事です。

哺乳類における乳は赤ちゃんにとっての完全食であり、また乳は母親の血を濾して作られています。牛においては1ℓの牛乳を作るのに、500ℓもの血液が必要とされます。そんな栄養豊富な乳ですが、一つだけ重要な栄養素が欠けています。それは、「鉄」です。

ヒトの母乳にも、牛乳にも、基本的に鉄は含まれていません。鉄は赤血球のヘモグロビンの原料であったり、結合組織の構成成分だったりと、人体にとって必要不可欠なミネラルです。いや、人間以外の哺乳類にとっても同様です。完全食であるはずの乳に、鉄が含まれていないのはなぜなのでしょうか。

鉄というのは人間にとって必要不可欠なミネラルなのですが、細菌の繁殖にとってもまた、必須のミネラルなのです。特に人体に悪影響を与えるような病原菌や腐敗菌などの悪玉菌は、鉄の要求度が高いので、母乳に鉄が含まれていると、赤ちゃんの腸内で悪玉菌が増殖してしまいます。生まれたばかりの赤ちゃんは消化器官が未成熟であり、免疫力が低いため、腸内での悪玉菌の増殖は致命的となります。

ちなみに母乳に含まれるラクトフェリンという抗菌物質は、細菌から鉄を奪うことによって細菌が増殖できないようにする抗菌作用を持っています。歯科材料メーカーのライオンは、このラクトフェリンを歯周病治療に応用できないか研究しているうちに、歯周病では大した効果が得られなかったが、ダイエットに効果があることが分かり、現在ダイエットサプリとしてラクトフェリン製剤を販売しています。

また、赤ちゃんの消化器官は未熟ですから、鉄をうまく吸収することができません。鉄は人体にとって必要な各種ミネラルの中でも特に吸収が難しく、消化器官が成熟した大人であっても、最も吸収しやすい形であるヘム鉄でさえ最大で30%程度しか吸収できないのです。

では、赤ちゃんは成長発育に必要な鉄をどこから持ってくるのでしょう?それは、妊娠時の母体から受け取ってくるのです。赤ちゃんは母体から受け取った鉄を肝臓に十分蓄えて生まれてきます。だから母乳に鉄が含まれていなくても、成長に必要な鉄を賄うことができるのです。

だからこそ、先住民食の指導でも、母体の妊娠前の十分な鉄摂取と鉄貯蔵の重要性を繰り返し訴えているのです。ちなみに日常の食料の9割を牛の乳から賄っているマサイ族では、月に一度子牛の喉を突いて、血を採って飲んでいるのは、牛乳に含まれない唯一の栄養素である鉄を賄うための先人の知恵なのでしょう。

我々にとっても欠乏しがちなミネラルである鉄は、乳製品からは残念ながら取れません。ですからバターやチーズのみならず、お肉や魚介類、卵もまた、バランス良く摂る必要があるのですね。


投稿日:2019年2月22日  カテゴリー:予防歯科, 院長ブログ

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