生野菜
伝統的な生活を営む先住民族は、野菜を生では食べません。果物はもちろん生で食べますけど。でも、そもそも一年中果物や野菜が手に入るという環境って、非常におかしいですよね。
野菜は植物ですから、動物に襲われても逃げることはできません。ですから植物は食べられないように、体内に毒を蓄えています。この毒を利用して、人間は薬としてきました。
毒と一口にいっても様々で、栄養素が吸収できないようになっていたり、酵素を働けなくしたり、植物によって様々です。しかし人間は、哺乳類の中でもひときわ大きな肝臓を持っていて、様々な毒素に対する解毒能を有しています。ですから野菜を生で食べても平気なのです。
野菜そのものの毒を解毒することはできても、野菜についている寄生虫は解毒できません。日本人のお腹の中にかつてたくさんいた蟯虫や回虫といった寄生虫は、主に野菜から人間の体内に入り込んでいました。
現在の日本人は西洋の食文化である野菜の生食を盛んに行うようになりました。若い女性の間では、「サラダ」なる食べ物がヘルシーだとか言われているようです。しかしいくら生の野菜を食べていても、今ではほとんどの日本人の体内には、蟯虫も回虫も見当たりません。
これはやはり、現代農法の恩恵によるものでしょう。すなわち農薬を使って寄生虫を殺してあるので、安心して生で野菜が食べられるのです。生野菜が大好きな人は、農薬に感謝しないといけませんね。
ところが現代の感覚で生野菜を摂っても、その野菜がこだわりの有機農法や自然農法だった場合はいただけません。現代人の寄生虫感染は、このような農薬処理されていない生野菜の摂取によるものがほとんどなのですから。昔の農薬の無かった頃の日本人はサラダなんて食べません。「ピダハン葉っぱ食べない」のは、ピダハン以外でも世界の共通事項だったんですから。
投稿日:2015年10月5日 カテゴリー:予防歯科, 院長ブログ