僕はかれこれ3年間、全く甘い物を口にしていません。まあ、季節の果物はちょっとくらいはいただきますが、それも自分から食べたいというものではなく、もらい物だから食べるといった感じです。しかし僕は、甘い物を一切我慢してはいません。ただ単に、甘い物を食べたいと思わないだけです。
何であれ、人間は我慢なんて続きません。皆さんがせっせとダイエットに勤しんでは失敗し続けるのも、我慢するからです。食べる物を我慢する、食べる量を我慢する、苦しく辛い運動を我慢して行う。そんな我慢など、続くと考える方がおかしいですよね。
巷に色々ある食事法では、大抵は甘い物を禁止しています。しかし、白砂糖ではなく無農薬のサトウキビから作った黒砂糖や本物のハチミツであれば、たまには食べて良いとか、この食事法を8割は厳密に守らねばならないが、2割は好きなもの(甘い物含む)を食べて良いとか、ちょっとは大目にみるよ的な食事法が多いですね。でも、これだからこそ、結局は続けることができないのです。
例えば週に1日だけ甘い物を食べて良いと決めたとします。そうすると、残りの週6日間は甘い物をずっと我慢し続けることになります。これは非常につらいと思いませんか?週に一日だけある甘い物を食べれる日の事ばかりを考えて、残りの6日間を過ごすなんて、なんて馬鹿げているのでしょう!
タバコだってそうです。禁煙というのは喫煙を我慢すること。だから続きませんし、失敗します。タバコを止めるためには、タバコを吸いたい気持ちを我慢するのではなく、タバコを吸いたく無くなれば良いのです。我慢しないので、一生止められます。このことはコンサル界の毒蝮三太夫、秒速で一億人から嫌われる男こと、六本木タツヤ氏から教わりました。
だから当クリニックの食事指導である「先住民食」は、一切の我慢を強いません。一日3食食べるな、一食か二食にしろとか、腹八分目でとどめて置けとか、定期的に断食しろとか、やりたくもない運動をしろとか、そんな面倒くさいことは一切言いません。甘い物は好きから嫌いに変えることで、食べたいという気持ちを無くしてしまいます。
これこそ画期的、予防歯科の完成形であると、自画自賛しています。近頃は僕の考えに賛同してくれる人が増えてきてくれて、何より嬉しいです。