人が食欲を感じる時は、「おなかが空いたとき」です。空腹感を感じると、食欲が起こってきます。そして、お腹いっぱい食べ、満腹感が得られると、食欲は消失します。そして次に空腹感を感じるまで、人は通常食欲が起こりません。
では、人はなぜ空腹感を感じるのでしょうか?それは、体の中に蓄えられている栄養素が枯渇するからです。人間は生きている間、常に栄養を消費し続けています。食事のたびに栄養を補給し、補給された栄養素が枯渇してくると、また補給を繰り返して生きています。
栄養素の欠乏は空腹感を生み出します。しかし、人間が食事から得るべき栄養素は多岐にわたります。そしてそれらのうち、どの栄養素が枯渇しても、人間は空腹を覚えてしまいます。特に他の栄養素によって作り出したり、代用したりできない栄養素が枯渇すると、強い空腹感を覚えます。
強い空腹感は強い食欲となり、過食を引き起こします。しかしながら、人間は空腹感を感じることはできても、どの栄養素が不足しているのか、その種類までは感じることができません。
という事は、何か特定の栄養素が欠乏し、強い空腹感を感じて過食しても、食べたものの中に空腹感の元となった特定の栄養素が含まれていないか、量が十分でなければ、また空腹感を感じてしまいます。
特定の栄養素が欠乏すると、身体は飢餓状態となり、強い空腹感を感じるとともに、飢餓に備えるよう、エネルギーを備蓄しようとします。これが身体に余分な脂肪が蓄積されていくメカニズムです。また、活動性が低下し、うつになり、内臓機能が低下し、基礎代謝が低下し、体温が低下し、手足が冷え、免疫機能が低下し、風邪を引きやすくなります。
また、このような状態になると、摂取するとすぐにエネルギーに変換できるような、甘みの強い糖分を特に好むようになります。しかし残念なことに、欠乏している栄養素は通常、糖質ではありませんから、身体の飢餓感が解消されることはありません。
長くなったので、話の続きは次回ね。